【エアロゾル感染】

コロナウイルスの流行が拡がる中で、

上海市保健委員会のスポークスマンと上海疾病・感染管理センター局長らが

上海市で最新のコロナウイルスについての記者会見を行い、

「コロナウイルスがエアロゾル感染する」ことなどを発表しました。

しかし、中国国家衛生健康委員会が翌9日に「新型コロナウイルスがエアロゾルを介して伝染するという証拠はない」と発表するなど、

中国国内でも情報が錯綜(さくそう)しています。

「証拠はない」としていますが、

不安になると思うのでエアロゾル、また、エアロゾル感染について正しく理解し対策することが重要です。

 

まず、エアロゾルとは、「気体中に浮遊する微小な液体または、固体の粒子」のことです。

日本エアロゾル学会

これって空気感染ではないか?

と不安になる方もいるかと思います。

しかし、油断は出来ませんが、そこまで心配する必要はありません。

従来どおりに対策を実施すれば大丈夫です。

 

エアロゾル感染とは、枠組みとして名づけられたもので

数年前に流行した新型インフルエンザの際も危惧されましたが、

報道が大きくされなかったため、目新しい言葉かと思います。

ここで感染経路について見てみましょう。

 

 

実は学術的にもエアロゾル感染を分類するのは難しいものがあります。

内容としては飛沫感染に近いですが、粒子の大きさで考えると空気感染です。

ここで、飛沫感染と空気感染の違いを見てみます。

 

ポイントは大きさと水分が含まれるか否かです。

飛沫感染とは、飛沫(水分あり、5μm以上の粒子)

空気感染とは、飛沫核(水分なし、5μm未満の粒子)

そして…エアロゾルとは、水分を含みます

粒子の大きさは分子やイオンとほぼ等しい0.001μm=1nm程度から

花粉のような100μm程度まで約5桁にわたる広い範囲が対象となります。

エアロゾルを大きさで感染分類を決めると対象は飛沫感染、空気感染の両方になってしまうのです。

また、一部では5μm未満のものをエアロゾル感染と言っています。こうなると空気感染になります。

疫学:インフルエンザの感染拡大過程【natureasia】

水分で考えると飛沫感染になります。

 

エアロゾル感染をするとの発表と共に、

新型コロナウイルスの粒子の大きさは、

「タバコの燃焼後の粒子(煙)」と同様にサブミクロン(1万分の1ミリ。1ミクロンの10分の1)からミクロン(1ミリメートルの1000分の1)のサイズ。

と発表されました。日本でも以前はμm(マイクロメートル)をミクロンと呼んでいました。

わかりやすく表記すると、0.1μm~1μmです。

 

実は医学会や学会でも明確にどちらであるという説明はありません。

説明するのであればこの様になります。

  • 飛沫感染:水分で覆われている5μm以上の粒子
  • 空気感染:水分を含まない5μm未満の粒子
  • エアロゾル感染:水分を含む5μm未満の粒子

 

ネットやTVのコメンテータ等は空気感染であると断定することも見受けられますが、

医療関係者や医療研究者は違うと言う意見も多いです。

 

↓学術的区分(空気感染ではあるが、限定的)

↓意見例(飛沫感染とほぼ同じと答えています)

MINE Sotaro:

博士, 薬剤師(日本), 医師(病理専門医(日本))。

2018年より 米国国立衛生研究所(NIH) 内

アレルギー感染症研究所 (NIAID) において Postdoctoral fellow として研究中。

また、この先生は今回の新型コロナウイルスについてわかりやすくまとめて発表もしています。

https://www.minesot.com/2020/01/2019-ncov.html

 

 

感染症予防必携 第3版 / 岡部信彦  では、

「医療現場で飛沫核感染を生じる可能性があり、

 注意すべきは、加湿器のようなエアロゾール(エアロゾル)発生装置の水の中で

 病原体が増殖した場合であろう。」などと説明されています。

 

 

 

エアロゾル感染が空気感染なのかという議論は

専門家にお任せするとして、重要なのは対策です。

 

エアロゾル感染について

具体的な例で言うと、

●人工呼吸器

●温泉等の循環式浴槽

●加湿器

を使用する環境で発生します。

簡単に言うと「細かい水しぶき」の状態です。

もちろんウイルスの量と強さ、また、その他様々な要因により異なりますが、

日々の生活の中でも使う物も含まれています。

そうです。「加湿器」です。

 

医療業界において、エアロゾル感染については、

国立感染症研究所や各種文献では、

人口呼吸管理や気管支肺洗浄などの処置を実施するような病院の特殊な環境で注意すること。

病原体等安全管理規定【国立感染症研究所】

また、

厚生労働省も現在の新型コロナウイルスの対策として、

「エアロゾル発生手技を実施する際には」適切な処置をするようにと医療団体向けに通達を出しています。

厚生労働省通達

 

温泉等の循環式浴槽では、

名前は聞いたことがある「レジオネラ菌」の感染があります。

厚生労働省のHPにもエアロゾル感染の記載があります。

レジオネラについて【厚生労働省】

これらの感染は病院や温泉施設なので各現場の方に責任を持って対策を実施していただく必要がありますが、

自身での対策は出来ません。ですが、どちらも定められた対策を講じていれば感染を防ぐことが出来ます。

 

注意しなければいけないのは、

●加湿器

です。

実は加湿器の中でも超音波式加湿器は、

非常に有能で小型でも5μm以下のミストを発生させることが出来ます。

問題は使用する「水」です。

基本入れる水は、「水道水」です。

これは水質を水道局が徹底管理しているので、

特に細菌(バクテリア)への対応は入念に行ってます。

水道水の塩素臭(カルキ臭)は、その証でもあります。

では、一般に売られているミネラルウォーターではダメなのでしょうか?

こちらは飲み水だから「悪くないのでは?」と思われるかもしれませんが、

おすすめできません。

 

ここで考えてみましょう。

もしこの対策されていない水タンクの中に新型コロナウイルスが含まれていたら…

そうです。エアロゾル感染によってそこに居る(ミストを吸い込む方)は感染します。

でも大丈夫です。対策をすれば良いだけです。

濃厚なウイルスを意図的に持ち込まない限りは十分対策出来ます。

何をするにも手洗いが基本です。また、こまめな水の入れ替えが基本です。

ここで感染対策の基本に立ち返ります。

 

 

【重要なこと】として、

風邪・インフルエンザと同様、通常の感染対策が重要と説明しています。

 

ポイントは、

・手洗い

・うがい

・マスク等(咳エチケット)

これにプラス、ジアファインの活用です!

 

 

■予防法  

●手洗い

 ウィルスを洗い流す為に最も直接的であり、効果的な方法です。

 たとえ感染源のウィルスが付着していたとしても、感染する前に洗い流せば良いのです。

 例えば、ウイルスが手に付着していたとしても、

 目や鼻、口の粘膜にふれる前に洗い流せば感染はしせまん。

 

●マスク

 こちらも、直接的かつ物理的予防法です。

 飛沫感染を直接的に防ぐことが出来ます。

 ※ウィルスによって大きさが異なるので注意が必要です。

  日本で発売されているほとんどの商品がインフルエンザウイルスの粒径に対応していますが、

  輸入製品等では一部対応していない商品もあるので注意が必要です。

 

●うがい

 洗い流すという意味で手洗い同様に直接的であり、効果的な予防法です。

 こちらは、仮にウイルスが感染経路に入ってしまっていたとしても(例えば喉の粘膜)

 その時の身体の免疫力がウイルスに勝っていれば、手助けに大きくなるでしょう。 

 

 

 

感染症対策の資料

厚生労働省HP

 

「新型コロナウイルス感染症について」

 

 

「新型コロナウイルスに関するQ&A」

 

 

東京都感染症情報センター

 

 

国立感染症研究所

 

 

※ジアファインは、新型コロナウイルスへの効果検証を実施しているわけではございません。